贅を尽くした和のモダン!!9000人も要して創りあげた明治の名建築!!【臥龍山荘(がりゅうさんそう)】潜入記
なんと!!延べ9000人を要して創った名建築が愛媛県は大洲にあります。
明治の匠が残したストイックなまでに工夫を凝らした【臥龍山荘(がりゅうさんそう)】へDECO-PON隊員が潜入してまいりました。
この【臥龍山荘】は、明治の貿易商の河内寅次郎が構想10年、情熱をかけて創られ、約3000坪の山荘で日本庭園と3つの建築で成り立っています。
門を入り、入館料500円を払って最初に入るひとつ1つ目の建物が『臥龍院』。
内部は撮影NGでザンネンなんですが、中の「霞月の間(かげつのま)」が個人的に大好きな部屋でした。夜を部屋全体で表現していて、棚を霞に見たてたり、丸窓からは隣の部屋の灯りを利用して月に見たてたり。襖紙は珍しい鼠色の和紙を使用。引き戸が遊び心たっぷりのコウモリの形!!!!!
100年も前のものなのに超絶にシビレるほどモダンな空間でした。
次は、石臼をそのまま埋め込んだ面白い飛び石を踏みながら、高級な絨毯のような苔が敷かれている日本庭園を通り、『知止庵』へ。ココはかつて浴室だったとか。今は中が茶室として改装されていました。物静かで、ひけらかさない日本の美意識、わび・さびが表現されているかのようでした。
3つ目の建物はさらに庭の奥へとすすみます。
最後の建物は、生きた木の柱をそのまま使用。崖から肱川に迫り出す高床構造の『不老庵』は山と肱川の光景を眺められ、天井が舟底に見たてて丸く、河面の月光を反射させる匠な工夫がなされています。
細部にまで計算尽くされた空間と庭園外の自然を背景として取り込み、ダイナミックな景観を成している【臥龍山荘】。
建築と自然を応用し、どのように創意工夫が施されているか、五感を最大限に使って見つけるのも非常に楽しい場所です。とっておきにオススメです。
記/ 野菜ぱくぱく (2014.06.11)
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