九州は大分県日田市に、梅干マニアやミニマルファンにはたまらないスポットがあると聞きつけ【木の花ガルテン大山本店 梅蔵物産館】へ潜入して参りました。
梅干しを想うとき、食品のようで薬の様な、日本人の知恵がぎゅっと詰まっていて、シンプルかつ本質的。
まさにアートや音楽で例えるならばミニマル的な要素そのものだと思うのですが。。
そんな妄想はさておき、口内にじわっと唾液が分泌されたところで。
真夏の昼下がり。九州大分県は日田市にある【木の花ガルテン 大山本店】は、ヨーロッパの民家風の建物に、手作りパン屋さんやレストランが入っており、ひととき、ドライブの疲れを癒すお客さんで賑わっていました。その中に、地元の物産を販売するお店があったので覗いてみることに。
▼店内の一角にひっそりと、地下へ通じる階段があったのです。
入り口には、ひと気がなく、特に立ち入り禁止の表示もないけど、妙な結界感を感じつつ、
ひと気のない重厚な石造りの階段を下りていくと、優雅なクラシック音楽が流れているその先には。。
なんと、ヨーロッパの石造りの蔵を思わせる、奥行きのある部屋の左右の棚に、がずらりカメと並んでおり、その中身とは梅干しのようです。
それにしても強固な造り。ここまでくれば、まるで梅干シェルター。。
ちなみにこの石積みは、中国蘇州呉県からわざわざ運んだ石をつかった梅蔵だそうで、時々ここで梅蔵コンサートも開かれてるとか。
▼木の花ガルテンが作られた時につけられた梅干し等々。記念日に梅干しをつけるのは、おばあちゃんの知恵ですね。
そして、美味しく熟成させてるために、梅干しにクラシック音楽を聴かせているのでしょうか?
ワインで似たような話を聞いたことがあるような。。このカメの中に、いったい何個のウメがつかっているのでしょう?
▼石造りの蔵に整然と配置されたカメの存在に圧倒されつつ、正面のガラスケースには、日本最古の梅干しが展示されています。
約340年前の紀州の梅干しは、どんな味がするのだろう?
そういえば、母親からもらった梅干し入り瓶が、10年以上冷蔵庫で放置されていたのを思い出し、ウメに関する想像は広がるばかり。口内にじんわりと唾液が滲み出します。
茶色にツヤ光りするカメの存在しか見ることのできないのが、かえって想像力をかきたてられ、唾液の分泌がさらに促進されることに。。
▼奥に進むと、白いひな壇に、梅干しの瓶が鎮座している展示を発見。
これは、梅干コンクールの受賞者の作品?だそうです。
▼審査風景の写真が展示されていましたが、広大な会場に、審査を待つ梅干しの行列が、強烈にミニマルな存在です。
甘いのから塩っぱいのまで、ウメの産地によっても味が違うはず。これだけの梅干しの味が見分けられるは、おそらく日本人だけでしょう。
食欲と想像力をかきたてられる梅蔵。梅マニアやミニマルファンにもオススメしたいスポットです。。
記/ 門松弘樹 (2015.10.28)