[前編] まるで絵本の宮殿!?総工費609億円!大阪が世界に誇るオシャレすぎるゴミ処理場!!【舞洲 ゴミ処理場】潜入記
大阪府は此花区に、オシャレすぎるゴミ処理場があると聞きつけDECO-PONスタッフが【舞洲(まいしま)ゴミ処理場】に潜入!!もちろん貴重な内部レポートもあり!!
[前編][後編]の2本立てで今回は[前編]をオトドケしてゆきます!!
さて、今回のスポットがある「舞洲(まいしま)」は大阪市此花区にある人工島。面積は約220ヘクタールあり、大阪北港の一画を占めてる大きさ。レジャー施設や物流拠点などが誘致されてるそうです。付近にはあのユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどもあったりします。
▼潜入当日は快晴。きもちよく湾岸線を車で走っていると、巨大なレジャー施設のような建物がみえてきました。

▼これがどうやら今回のスポット【舞洲 ゴミ処理場】!!!とにかくド派手!!いったいなんの為にこんなマネを・・・ゴミ処理場ですよね...

▼高速道路を降りて、まずは眺めの良い場所から建物を観察...見れば見るほど浮世離れした光景。まさに「おとぎの国のお城」...

情報なしで行けば、近くにあるユニバーサル・スタジオ・ジャパンと勘違いして訪れる人々もいるのではないでしょうか。もしくはラブホテル類にもみえちゃいますね。

しかし、よくよくみればディティールもしっかりとしてデザイン的。遊園地やラブホテルとはレベルの違いを感じるアートな建築ですね。貫禄あります。


▼さらに近くまで接近しました。
やはり一筋縄にはいかない精巧なデザイン建築。窓など(ハリボテ?)の機能的な事はさておき、見た目のインパクトは大です!

ちなみに先ほどハリボテみたいだと指摘した窓。
526あるうち393は装飾だそうです...というか逆に133ヶ所は機能してるんですね...まぁこれだけハデにやってくれれば、そんなのどうでもよくなってきます。中は超現実的なゴミ処理施設だし。

白い壁に赤、黄、黒が混じる極彩色。フリーハンドで描いたかのような線は柔らかく溶け込んでて、それに加え建物の随所に見られる草木が、まるで地から生え出てきたかのような構造を演出してます。

▼建物の象徴的な塔、これは煙突だそう。こうして眺めると本当に巨大です!アラブ的というか、おとぎ話を具現化したようなフォルム。太陽に照らされて先端が輝いてます。
赤いカミナリのような模様は、燃焼の炎をイメージしてるようで、一応はこう見えても「ゴミ処理」という行為をアピールもしてるようですね。煙突だけで30億円らしいです...金額もでかい!

さて、ここで一息おいて、この出来すぎたオシャレなゴミ処理場について少しだけ説明させていただきます。
舞洲(まいしま)ゴミ処理場、正式名称【大阪市環境局・舞洲工場】は2001年に完成。なんと事業費が約『609億円』!!!!もちろん大阪府民の税金から捻出されております。
建築のデザインを担当したのが、オーストリア出身の芸術家、故・『フリーデンスライヒ・レーゲンターク・ドゥンケルブント・フンデルトヴァッサー(Friedensreich Regentag Dunkelbunt Hundertwasser)』。恐ろしく長い名前ですね...本名は略して【フリードリヒ・シュトーヴァッサー】氏。▼写真左の人物。
1996年、舞洲ゴミ処理場着工前の当時、彼はすでにウィーンの『シュピッテラウ焼却場(※写真右)』の改装デザインを手がけ実績を持ってたそうです。▼写真の施設を見るからにそっくりですが、舞洲の方がリッチにみえます・・


実際、設計は別のスタッフにお任せなので、フンデルトバッサー氏は躊躇することなく自由気ままな発想でデザインを描きあげたということ。設計者泣かせだね...
彼に詳しいライターいわく
「建築を自分を守る皮膚の延長のようにとらえ、無機質なものを避けた彼の発想から生まれている。単なる美術品ではなく、混沌(こんとん)とした大阪のまちの雰囲気に溶け込んでいる」
建物の随所にある草木も、「自然にかえる」というコンセプトで植えられているそうです。
▼ということで、粗方この辺で潜入レポートに戻りたいとおもいます。

入口付近にまでやって来ました!!間近でみると草木が自然に絡み馴染んで美しい風景。何度も言いますがここがゴミ処理場だとは思えません。

▼ここが入口です。

オシャレな入口。柱一本にしても拘りが伺えますね。材質の質感といい、とても繊細。飾りつけたかのような草木も自然に絡んで相乗してます。

▼早くも入口で洗礼!うっとりしてましたが、いよいよ内部へ潜入です!!!!!

▼こちらが入ってすぐの1階フロア・ロビー。内部もきちんとデザインが施されています。

▼案内板によると6階まであるようです。

それにしても、ここでも極彩色ぶりを発揮してますね。曲がり歪んだ線にタイルなどもランダムに貼りめぐらされ、まるで生きてるかのような建物。

▼ガラス越しに自然もしっかり調和した空間。



▼あらゆる箇所にポイントで飾られてるパネル状のオブジェ。



▼なんと、パネルのオブジェは男女とものトイレにも飾られてる細かな拘り!!


▼さて、ぐるりと1階フロアを堪能したところで、こちらがエレベーター。

▼当然エレベーターもスゴイことになってますね。ここまでトリップ感満載だと、一度乗ってしまえば違う処にいってしまいそうな世界観。

・・・しかし何度も何度も言いますが、ここはあくまでゴミ処理場ということを忘れてはいけません。そう言い聞かせながら、今回の潜入記はここまで!
次回からの[後編]では、上部の施設内部をオトドケしていきます!!乞うご期待!!!!
記/ Charlie Apple (2015.08.05)
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