ガソリンの高騰が続き、財布も寂しくなる今日この頃。
まぁいつかはなくなってしまうガソリンですが、この油以外の資源を他に思い浮かべれば、浅はかにもすぐに手に入る「水」を想像するものです。
その【水で走る車】。
少し前にも日本の大手メーカーが水で走る車の開発で話題になってましたが、最近ではいつの間にか影を潜めてしまいました。
しかしながら、実は90年代から【水で走る車】は、既にアメリカのスタンリー・マイヤーによって開発されてたそうです。
今回は、その話題についてオトドケしてゆきたいと思います。
一昔の1940年代半ば、アメリカはオハイオ州の片田舎に、スタンリーとスティーブンという双子のマイヤー兄弟がいました。
子供の頃から物つくりが好きな仲の良い兄弟で、おもちゃも自分達で作り出していたそうです。
1970年代に入ると、第一次オイルショックが世界中を襲いガソリン代が高騰。そのうえ油製品切れになるという事態がおき、それに刺激されたのか、1975年、当時30歳にしてスタンリーがガソリンの代わりに、水で動くエンジンの研究に没頭しはじめました。
この研究は一部の人の興味を引いたようで、800億ドルで研究を売って欲しいという申し出もあったと報告。(1USドル100円換算で8兆円)
しかしそのオファーは断ってまで研究を続行していったそうです。
やがて成果もあってか、2人のベルギー人億万長者が興味を持ち資金を提供してくれたので、研究は順調に進み、ついに1998年3月20日にスタンリーとスティーブンそして2人のベルギー人4人によって製品の完成にまでこぎつけたました。
その構造はというと、
水を電気分解し、水素を発生させ酸素で爆発させるという単純な仕掛。
1ガロン(3.785リットル)の水道水で100マイル(160キロメートル)も走ると云う超エコ・カー!
スタンリー氏は特許も取得。
このニュースはたちまち全米で話題になり、一躍20世紀のニコラ・テスラだと称賛。
▼これが実際スタンリー・マイヤー氏等が造った車の映像です。
それからというもの、アラブの石油会社から特許を買いたいとの申し出があり、買収金額10億ドルが提示。
しかしながらスタンリー氏は、「この技術は多くの人類の為のもので、企業が独占すべきものではない」とこれを拒否。
それは悲劇のもとだったのかわかりませんが、祝って乾杯したスタンリーのグラスに異物が混入されていたらしく、激しい嘔吐で57歳の生涯を終えてしまいました。
スタンリーは、「やつらに毒を盛られたよ。」を臨終の言葉にしてたそうです。
しかし彼の死を調査したコロンバス市警察署は、死因を病死と発表。
彼の死から1週間後、マイヤー氏の【水で走る車】はすべて盗まれてしまいました。
もう一人の双子の兄弟ステイーブ・マイヤー氏は健在ですが、特許を売ることもなく、水で走る車を生産販売することもしていません。まだ死にたくないからだと言うことで、ひっそりどこかで暮らしているとのことです。
実際に、水で走る車が流通すると、石油メジャーや産油国は商売ができなくなります。
水素ガスを無尽蔵に作ることができれば原発もいらなくなり原発の利権を持っている世界的企業、そのシンジケートにとっては死活問題でしょう。電力会社自体が不要になりますね。
油権益を持った連中からするとスタンリー・マイヤー氏のような発明家は恐怖の種ということです。
アメリカの特許庁にはこうした発明が山のようにあるそうですが、すべては絶対機密になっていて人の目には触れないようにされていると言うことです。
ちなみにこの事件をヒントに、漫画・ゴルゴ13が「水素エンジン車」の話で連載してます。
最後になりましたが、
画期的な発明だけど、個人的には真水を使って走る車が人類にとって良いことなのかは疑問ではあります。
水に恵まれた日本ではピンとこないかもしれないけど、すぐ使える地球上の真水は僅か0.01パーセント。
地球はほぼ海水ですし....
記/ Charlie Apple (2014.06.06)